はじめて確定申告を行う場合、一体どういう流れで行えばいいのかわからない人も多いでしょう。本記事では、確定申告でやるべきことを説明していきます。よくわからないまま申告を行うと、不備があったり税金を納めるのを忘れたりして余計な手間がかかる可能性があります。確定申告を行う前に、しっかりと何を用意し、何を行う必要があるのかを把握しておきましょう。
確定申告を行う前に、まずは必要な書類やデータを準備する必要があります。必要書類・データをすべて揃える前に確定申告の作成を始めてしまうと、間違った額を記入しては書き直す…といった手間が発生しがちです。書類の不備に気づくのが遅れ、締め切り前に慌てて書類を探したり取り寄せたりする羽目になる可能性もあります。申告漏れを防止するためにも、まずは必要書類・データをしっかりと準備しましょう。
まず必要なのは、言わずもがな確定申告書です。確定申告書の入手方法は、国税庁のホームページでダウンロードする方法、税務署で受け取る・または郵送で取り寄せる方法、会計ソフトなどを利用する方法などがあります。
次に必要なのは、所得金額がわかる書類です。収入と支出の内訳を記載する必要があるので、それがわかる書類やデータをすべて用意します。ネットでの取引の場合は、証拠となるページを保存しておきましょう。
仕事で使うものを購入した際は、領収書やレシートなど、何にいくら使ったか証明できるものを必ず保管しておきましょう。書類を添付していないと経費として認めてもらえなくなるので、申告時にしっかり揃えておいてください。
健康保険や年金など保険料を支払っている場合、それを証明するための控除証明書も用意しましょう。
なお、確定申告書の作成時・提出時には、本人確認を行う必要があります。e-Taxではマイナンバーカードの読み込みによって本人確認を行うため、カードを持っていない人は必ずカードを作っておきましょう。
還付金がある場合、受け取るための口座情報も必要です。振込先に指定する金融機関の番号がわかるものを用意しておきましょう。
副業などをしていて給与所得がある場合、源泉徴収票も必要です。
必要な書類が揃ったら、申告書を作成していきます。
確定申告の作成方法は、主に「手書きで行う方法」「税理士などの専門家に作成してもらう」「確定申告ソフトで行う」「国税庁のWebサイトで作成する」の4つです。近年は、オンラインでの申請が推奨されています。
不明点がある場合は、税務署に相談しましょう。税務署には確定申告に関する相談窓口が設置されているので、窓口に行くと、疑問点や不明点について直接アドバイスが受けられます。節税対策などについて聞くことができる点もメリットです。ただし、確定申告の申告期間中や期限間際など、税務署が忙しい時期に相談するのは避けた方がよいでしょう。膨大な待ち時間が発生する上、バタバタしてあまり親身になってもらえない可能性があります。
申告書の作成が完了したら、税務署に申告書を提出します。提出方法には、「e-Taxを使って電子申告する」「税務署窓口に持参する」「郵送で提出する」といった方法があります。特に電子申告は24時間いつでも都合の良い時間に提出できるため、忙しい人は電子申告を利用しましょう。
確定申告が完了し、所得税を納付する必要がある場合、忘れずに納付しましょう。申告したことで安心し、所得税の納付を忘れるケースがあります。所得税の申告が期限後になったり納税が遅れたりした場合、日数に応じた延滞税が発生するため注意が必要です。 現金納付が面倒な人や納付を忘れてしまう可能性がある人は、口座から自動的に所得税が引き落とされる「振替納税」を利用するとよいでしょう。
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フリーランスの確定申告は、納税のためだけに行うものではありません。場合によっては、払いすぎた税金を戻してもらう還付目的で行うこともあるのです。還付の場合であれば、期限を過ぎてから申告しても延滞税はかかりません。しかし、青色申告は65万円の控除を受けることができるということで、原則として期限内の申告をすることが求められています。つまり、その原則に反してしまうと、何らかのペナルティを課されることになるということです。ペナルティとしては、控除額の減額や青色申告の取り消し、更には還付金減少などが挙げられます。そうならないためにも、期限はしっかりと守るようにすることが大切です。